ナチュラルチーズを食べよう

ナゾの多いチーズ

チーズというのは歴史はすごく長く、また、謎も多い食料品です。 旧約聖書の時代には、もうすでに会ったと言われています。 人々がチーズを食べるようになったのは、いつ頃からといいますと、いろいろな説がありますが1万年以上ともいわれることもあります。 記録上では、旧約聖書の「サムエル記」に世界最古となるチーズに関する記述があります。 記述されたのはおよそ6千年前のことです。 紀元1世紀のギリシャや古代ローマには有名なチーズがあった事が知られています。 ネロやシーザーもチーズを食べた可能性が高いという事かもしれません。

 

紀元前3500年頃まで来ると、メソポタミア時代の石版画装飾に乳製品(らしきもの)をつくっている絵を見ることができます。 想像ではチーズ、もしくはそれに近いものを作っていたのではないかと思われます。 チーズの起源には各地にいろいろな言い伝えが残っていますが、最も有名なのはアラビアで語り伝えられている「カナナとチーズ」でしょうか。

 

その一部をご紹介します。

 

カナナというアラビア商人が羊の胃袋製の水筒にヤギの乳を入れて旅に出ました。 ラクダの背にくくられたヤギ乳は、ヤギの動きに合わせて攪拌されながら長距離を移動して行きました。 ある時、喉が乾いた旅人がその水筒を開けてみたところ、中にヤギの乳とは全く別のものがあるのを見つけました。 それは乳ではなく、白く固まった何かでした。 その旅人はその「白く固まったもの」を少し口の中にいれてみました。 すると、何ともいえない美味しい風味が口に広がりました。

 

この言い伝えで登場する「白く固まったもの」こそ、現代まで伝わっているチーズの原型だと伝えられています。 しかし、この旅人はかなりの”チャレンジャー”ですね。 旅の途中であるにも関わらず、腐っているかも知れないものを食べてみるという行為は私にはとても無理ですね。

 

他の食品でも偶然が生んだという食べ物は沢山あると思います。 日本で言えば、納豆はきっと偶然の産物ではないでしょうか。 チーズもきっとそんな偶然が生んだ奇跡の食べ物なのでしょう。 この世に生まれたばかりのチーズは、ヤギ乳の保存方法として利用されただけかも知れません。 しかし、保存できるということは、遠く離れた異国の地まで運び、伝えることができるということです。 そして次第に世界に広がっていって、さまざまな使われ方をして、人々の生活に深く根付いていったのだと思います。

 

現代のナチュラルチーズは、一般に流通していないものも含めて数千種類もあるといわれています。 それぞれの誕生物語の多くは謎に包まれていて、それがチーズをより神秘的な魅力を醸し出しているのかも知れません。

チーズの種類

チーズの種類は多種多様です。 大別すると「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」に分けることができます。 ナチュラルチーズというのは、原料の乳を乳酸菌やレンネットで固まらせて作ります。 熱を加えないのでナチュラルという表現をしているのでしょう。

 

また、硬さも大きく4つに分類することができます。

 

硬さによる分類
  • 軟質チーズ:短期熟成タイプ、水分を多く含む
  • 半硬質チーズ:中身がしっとりしてやわらかい
  • 硬質チーズ:半硬質タイプより水分の少ない、重量がある
  • 超硬質チーズ:最も硬い、長く熟成させる必要がある、長期間保存が可能

 

更には、熟成方法によっても分類があります。 

 

熟成方法による分類
  • フレッシュタイプ(熟成させない):
  • 熟成タイプ:
  • 1.白力ビや青カビによって熟成
    2.表面に菌を植えつけ、ワイン等で洗いながら熟成
    3.乳酸菌やプロピオン酸で熟成

 

チーズが出来るまで
  1. 乳を凝乳酵素(レンネット)の働きで凝固させる。
  2. 凝固した魂(カード)を型に入れ、圧をかけて乳清(ホエイ)を搾り出す。
  3. 塩水に漬け込み、定温湿度の部屋で一定期間放置する。
  4. 発酵、熟成させる。

もっとチーズを食べよう!

チーズは、乳酸菌や微生物群の酵素の作用によって、蛋白質や脂肪がアミノ酸や脂肪酸に分解され、チーズ独特の風味と組織を形成していきます。 熟成されたものは乳中の栄養成分を凝縮し、さらに人間の体内で消化吸収しやすく変化します。 単なる保存食や美食の対象ではなく、栄養補給食品としても大きな力を持っているのがチーズなのです。